京都一周トレイル   東・北山 北・西山 京北

京北  京都一週トレイル'12.7.10

 本年の京都一周トレイル最終回でした。それにしても終日暑い一日となってしまい、途中で今日はリタイアしようかなと一瞬思わせるほどのバテ気味の歩きでした。

 H27年3月までスタートの元細野小学校から2番まではトンネル工事のために迂回路の愛宕道(8:03)から歩き始めます。山道に入ると木橋を何度か渡り、細い沢の流れを3度渡渉して30分ほどで滝でした。
 落差20mの滝又の滝はこの時期では涼をよぶ格好のハイキングコースでもありますが、もちろん今回のトレイルコース中、ゴールするまで同じように歩く人影は皆無でしたから、滝つぼそばでも森閑のなかに豪快に落下する水音のみの静けさでした。

 すぐに短い急階段がありますが、自然林の中をのどかな気分で悠々漫歩です。しばらくで北山絞り丸太の北山杉、すばらしき景色を眺めながら植林帯を進みます。
 余野集落を過ぎて伏見坂を下る道が急坂ですが、この道で驚いてはいけません。それは大森西町から舗装された長い林道歩きが待っているのです。その舗装路も最後の上りにかかるころには舗装が消え、小石ばかりが散乱して歩きにくくてとても疲れる道となるのです。それでも今回は茶呑峠まで地図タイム1時間のところを半分で1本です。
 もちろん古の道です。多くの人たちが越えたであろうこの峠には、地蔵さんの温顔も麗しい気品に満ちた丸彫りの石造菩薩像、この赤いよだれかけの地蔵さんに旅の安全を期して頭をたれたと思われる交通の要衝の峠で物思いにふけります。

 わずかに石崖残る鳴の堂跡から先の分岐より今回はパラグライダーの離陸場へ上がってみましょう。林道でなくかたわらの疎林の踏み跡を追って10分でした。 

 

 お〜すばらしい眺めが広がっています。でも今日はフライヤーは居ません。下には以前京都三大祭りのひとつの時代祭りで先陣を勤めた山国隊の山国神社(注1)もあります。
 ここには仮設トイレもあり、645mのここまで車で上がれるように林道施設など町が観光に力をいれているのが分かります。このD2標識から東へ天童山、飯森山などの城丹国境尾根への取りつきもあります。

 引き返して竜ケ坂の二石仏を見てから、よく踏まれた道を賀茂神社(注2)にお参りして中江まで下ります。降り立った中江から山国富士の姑棄野山(429.4m)(注3)がりりしい姿を見せてくれます。

 

 中江から少し舗装路を歩いて亀ノ甲橋です。この橋は上桂川にかかるのですが、今日は右も左も鮎つりの名人?たちが列をつくって川辺に竿をたらしています。
 六ケ井堰(注4)は当地の米どころを潤す昔からの大事な井堰でもあります。これよりまたしばらく国道歩きとなります。

 そして上桂川の河川敷から光巌古道より腰掛石を見て、山稜橋上の常照皇寺(注5)門前のシダレザクラの大木の下で昼食(11:44~12:07)としましょう。
 このあたりでは猛暑に閉口していた時間帯です。歩いている時には今日は暑すぎるし、縦走はやめようかななどと思いながらでしたが、この桜の木の下で食事も満腹してなんとか気分も変わり、行けるところまで歩こうとの心変わりでした。

 さぁ、元気を出そうと立ち上がります。でも井戸峠への上りも暑さで辛っかたのですが、沢に降りて山道に入ると昨年は伐採木の邪魔で、もぐったり跨いだりで大変な箇所も今年はしっかり片付いていましたので、余裕で井戸峠に押し上げることができました。
 ところがこの峠からすぐ下の車道歩きにはまたまた暑さバテに参りましたが、どうにか歩を進めて筒江橋から第三小学校、そしてのどかに広がる田園風景を見ながら矢谷上橋まで着いたのです。

 ここで考えましたというより迷いました。この橋から直進すれば昨年と同じ迂回路コースなのですが、どうやら右折すれば合併記念の森コースが整備完了のようです。(指導標の通行止の字句が何かで消されかけている様子?でした。)
 その報を知らず事前調査もないために戸惑ってしまったのです。というのは足元は今回軽いスニーカーでしたから、さすがに底薄く足の踵にマメを作ってしまったようです。
 足に異変がきてしまっているようとこのあたりで気になりだしました。これはいかん、この調子では知らない山道の走破は考え物だということで、勝手知る迂回路コースを行くことに決断です。

 こうして「合併記念の森コース」の宿題を残してしまいましたが、出口橋、下熊田から三叉路より軽い山道を登ります。そして黒尾山に立ち寄ってから柏原、そして魚ケ渕の吊り橋(注6)です。
 ここの満開時のしだれ桜も結局はまだ見ることができていませんので、いつか4月中旬ころにでも訪ねたいものです。

黒尾山 (509.4m3等三角点) 魚ケ渕の吊り橋としだれ桜

 吊り橋から最後の登りの山道に入ります。栗尾峠の車道が見えるようになると、伐採がほぼ終了したような赤茶けた山肌が出てくる高瀬の道となります。
 そして最後の展望台の標識87番、ここにはベンチもあって一息入れるの手ごろな場所でもあります。もちろん黒尾山は見え、明智光秀の築城と伝えられる周山城跡のある城山も見えますが、この城山は未踏のために相当前から狙っている山ではあるのですが、なかなか叶えられません・・・汗

 さぁ、この後はもう下り道ばかりでしたかね〜などと一人で思いながら、二条さんの散歩道といわれる山道をどんどん行きます。そして車道に出ると10分でゴールの元細野小学校(17:17~52)でした。

 文中の(注)は以下のとおりですが、これは「京都一周トレイルコース公式ガイドマップ京北」の文を参照させていただきました。

 (注1) 山国神社は「京都の自然200選」で、明治維新の官軍「山国隊」が出陣の誓をなした社です。京都三大祭のひとつ10月22日の時代祭の先頭を飾っていたのも、古くはここの山国隊でした。
 しかし負担が大きいため現在は撤退しています。でも地元の毎年10月に行われる山国祭では、今も勇壮な姿を見ることができ、山国さきがけフェスタでは賑わっています。

 (注2) 賀茂神社は賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)を祀る京都の上賀茂神社の分社、京北中江町では古くから賀茂神社への信仰が厚いとのことです。

 (注3) 姑棄野山(こきのさん)は将軍足利義満の補佐役であった細川頼之が、若き義満を諌めたことで怒りを買い隠棲した地と伝えられています。

 (注4) 六ケ井堰とは、比賀江、中江、塔、辻、鳥居、下の6集落の灌漑用水を引くための取水堰、古くからここで得られた水が周囲の水田を潤してきました。

 (注5) 常照皇寺は貞治元(1362)年に光巌法皇が開いた古刹、趣のある境内と国の天然記念物である九重桜、御所からの株分けされた左近の桜、御車返しの桜の3本が名物です。

 (注6) 魚ケ渕の吊り橋と桜とは橋のたもとに咲き乱れるしだれ桜と、その下を流れる上桂川の清流。大型のアユが釣れるポイントとしても知られる人気スポットです。

 

本日の通過時刻は↓のとおりです。(数字はトレイルマップの道標番号)

JR愛宕道 8:03 休憩所Y0-1 13:37~40
滝又の滝4 8:27~30 出口橋Y3 14:00~10 自販機
大森西町13 9:13 wcあり 下熊田67 14:39
茶呑峠15 9:43~48 三叉路68 14:45
パラグライダー発着場 10:20~23 黒尾山S1 15:21~23
竜ケ坂の二石仏 10:29 下谷林道73 15:39~42 沢水
中江24 11:00 柏原75 15:58
大野公民館WC 11:20 トイレ 魚ケ淵吊り橋79 16:20~23
常照皇寺前35 11:44~12:07 昼食 高瀬の道展望台87 16:49~52
井戸峠38 12:33~35 車道突き当たり92 17:08
筒江橋42 13:05 細野学校前1 17:17~52 ゴール
上中城跡48 13:20 休憩込みで9時間14分

 なお、今回も山稜橋から黒田の5.5km間は歩けませんでした。

 H24年の京都一周トレイルのトータルは次のような結果でした。

月日 コース 距離 時間
4.18 東山・北山 40.5 10h20m
4.24 北山・西山 31.6 9h00m
7.10 京北 35.4 9h14m
合計 3回 107.5km 約28.5h

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