余呉 安蔵山から谷山12.6.29

田戸-登山口-左千方展望台-安蔵山-ブナ森広場-谷山-左千方展望台-奥川並-田戸

 梅雨のさ中ではありますがツアー忙しく、プライベートなHPの更新がままなりません。いつものことながら下山してくれば、皮肉にも青空広がり、山中歩きは小雨ばかりということ多く、この時期のそのような歩きは承知しているとはいえ、やはり梅雨明けが待ちどうしいばかりであります。

 さて、この度は余呉トレイルクラブの例会、ところが、仕事でなく遊びの山歩きとなれば、↓画像のように超快晴でした。林道で田戸から奥がゲートにより車の入れなくなっていることから、どうしても長時間歩きとなります。
 そしてうれしいことには今回は林道を歩き始めると、すぐに急斜面にあちこちに粉雪を散りばめたかのように真っ白な花が大満開で、あの木は何?とすぐに誰もが関心を寄せます。
 マメ科のフジキかな、ユクノキかな?・・でもフジキはこのあたりでは分布域ではなさそうだし、ならばユクノキかなぁ?などと話しながら考えます。でも実のところ両者とも私は図鑑知識のみで、花は未見ですから自信はありません。

 山肌に点々と白い花が咲く・・何の花?〜

 あまりに遠くて高いところに樹が散らばっているために、たやすくその樹木のそばにも近寄れません。さらに林道を歩くと一面に花びらが道いっぱいにびっしり落下しています。それらを撮ってみました。

白く見えます・・ 拡大してみましょう

 でもこれでもよく分かりません。さらに行くとなんとか前より近い箇所にその花が咲いているのが見つかりました。でもコンデジのバカチョンでは望遠ズームもはっきり映つらないほど遠いのでした。

 この画像で葉の姿がなんとか見られ、羽状複葉のようだし、マメ科には間違いないと確信して、それならハネミイヌエンジュもあるのでは?とますます分からなくなってしまう感じでした。しからば帰宅後に調査することにして登山にと気分を入れ替えます。。

 崩れかけた階段を3箇所見送って、最後の4番目のアルミパイプの階段を登ると急登に目がくらみそうでした。5分も上がると大杉に囲まれたところへ鉄パイプで足場を組んだ展望台のような箇所です。昔はこの一帯で村の子供たちが山遊びをしていたのでしょうか?、そばのケヤキの大木にはしっかりとしたロープもまだ残っています。

 そして登山口より1時間半ほど上がるとブナの大木が現れだし、さらに20分ほど登ると待望の左千方(サセンボウ)展望台です。三周ケ岳、夜叉ケ池、三国岳などの手前にあり、この地からの余呉トレイル北の重鎮、左千方を見ると爽快感が何ものにも変えがたく思えます。
 もちろん、ここまでもこの後もそれぞれ手にしている鋏などで、登山道へ伸びた枝や笹、道をふさぐ倒木などを片付けながら道整備も怠りません。そしてリーダーは赤テープをつけていきます。 

ブナ林が続きます〜 遙かなる左千方(サセンボウ)が勇ましい

 左千方を目にしたみんなは一躍元気を盛り返し、15分ほどで安蔵山山頂到着です。三角点の周りにはコナスビやタニギキョウが満開で出迎えてくれました。
 ここまで登山口から2時間ほどでしたが、すっかり気をよくしてすぐ奥に入った小広い森の静けさのなかでゆったりとお昼となります。


安蔵山 (900.1m 3等三角点)

 森の楽しい食事を終えると、いよいよこれから谷山までの稜線は立派なブナ林続き、やや笹藪漕ぎも厭わずに稜線漫歩となります。もちろんコースからまたまた左千方も望めます。タンナサワフタギの白いお花もまだ待ってくれています。

稜線には立派なブナやいろいろな姿のブナたちに出会えます。
谷山の奥に左千方がりりしい 唯一タンナサワフタギがきれいに

 稜線を整備しながらほぼ1時間でブナ森広場へ到着です。この時期はまったく雑木林の中のために展望には泣きますが、少し北側へ出てみるとしっかり上谷山が頭を見せてくれます。

広い尾根のブナ森広場にこの標示杭立つ 標示杭から北側に少し進んで真北に

 さらにこのあたりより笹藪が深くなりますが赤テープでしっかり目印がつけられ、ブナ林続く尾根筋を東から東北よりに向かい1時間半で本日二つ目の三角点地の点標谷山到着でした。
 もちろん、こちらも安蔵山と同じく森の中で展望はありません。深山まで足を運んだ感慨でいっぱいです。古木のコシアブラのそばの三角点で一本立てます。

谷山 (938.7m 3等三角点)

 山頂から藪化が進む左千方よりにわずかに入ると、古くなってやや痛んでいるブナの木でしょうか。ほかにカエデなども着生していますが大木を見物します。
 たしか昨年5月21日にはこの大木のすぐ下に大きな雪渓が残っていたことも思い出しました。5月下旬ですよ・・〜この一帯がいかに多雪地帯だとお分かりでしょう・・

 さぁ、後は奥川並まで降るだけだからとのんびりしたものでした。しかし、歩き出すと急坂続くばかりのために左千方展望台からの展望も通過してしまうほど早足となってしまい、1時間20分で降りてしまいました。

 そして長い林道歩きを1時間ほどで車の待つ田戸まで、朝見た白い雪のような花を見上げながら歩きとおしました。もちろん林道でもいろいろな花々に出会えました。

キキョウ科 バラ科 ツリフネソウ科 サクラソウ科 キキョウ科
ホタルブクロ ヤマブキショウマ キツリフネ コナスビ タニギキョウ
ツツジ科 カエデ科 ユキノシタ科 ユキノシタ科 他に咲いていた種
ユキノシタ
ウツボグサ
ヤマツツジ
ツルアリドオシなど
ネジキ テツカエデ ヤマアジサイ イワガラミ

 最後になりましたが、今回登山前に林道から見た白い沢山の木は調べた結果、次のとおり20mにもなる高木の「ユクノキ」(マメ科フジキ属)のようでした。
 その名前の由来はこの花の咲く様が、まるで木に雪が積もったように見えるから「雪の木」から訛ってユクノキとなったとかが現在の通説のようです。
 なお、よく似たフジキとの主たる相違点はユクノキが小葉の柄の基部に小托葉がなく、小葉の側脈が13~15対とフジキより多く、葉裏は粉白色になることであるようです。
 しかしながら、今回はあまりにも遠くに咲いていた樹木や葉、花などの詳細の分かる画像が得られなかったことから、ユクノキとの確たる証拠は得られていませんので、今後もこの樹木を注視しながら続けて観察していきたく思います。なお、フジキの分布域はこの余呉あたりでは見られないようですが・・。
 なお、この樹種は年によって当たり年、外れ年があるようで毎年花が沢山咲くわけではなさそうです。その点からも今年の超満開のユクノキを遠めながらも見られたことは大変ラッキーだったといえます。

 田戸(0:30)登山口(1:50)左千方展望台(0:15)安蔵山(1:00)ブナ森広場(1:30)谷山(1:20)奥川並(1:00)田戸=7:25

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